活動の理念 21世紀を生きるキーワードは共生――

人間の、地球の新たな歴史を刻む21世紀。
でも、今地球は泣いています。
すすむ環境破壊、繰り返される国家・民族対立……。
今こそ、新たな価値観を生み出さなければ、
地球も人間も壊れてしまいます。
豊かさの意味を捉えなおし、さまざまな対立構造を乗り越えて
皆が共に生きていく社会を作る。
これが、ウイメンズ・ネットワーク・エレナの基本理念です。

人間と自然が
子どもと大人と老人が
個人と企業、個人と社会が
共に生かしあい歩んでいく社会作りを目指します。


■活動のコンセプト

「共生」の基本は、命をつなぐ女性と子どもの生きやすい社会

――天職・適職をもとう! 子どもは社会が育てよう!――

命あるすべてのものの「共生」を実現するために、私たちは、女性と子どもの立場から、女性と子どもが生きやすい、生活しやすい社会を実現するための、活動を行っていきます。

それは、共生の最も基本的な関係は、命をつなぐ母と子の関係であり、その関係を支えているのは「母性」であると考えるからです。「母性」がまっとうに機能すること、その「母性」を社会が共有すること、これが、共生を支える思想であると考えます。

経済効率が最優先される現代社会では、出産―子育ては、しばしば社会の枠外においやられ、孤立した「家庭」あるいは「母個人」にゆだねられています。一方、女性の生き方は多様化しており、多くの女性が母のみの存在として生きていくことの矛盾と閉塞感を感じています。このことは、人間が本来持っている母性、母子関係(父性・父子関係といってもいいでしょう)をゆがめ、幼児虐待、青少年犯罪、少子化問題など、さまざまな社会問題の源になっているといってもいいでしょう。また、女性が自立し仕事をもつことの素晴らしさが情報として伝えられてはいますが、実際の社会システムは、働く女性の子育てを支援するものにはなっていません。

母性がまっとうに発揮されてこそ、まっとうな母子関係が形成されます。母性がまっとうに発揮されるためには、まず、ひとりの人間として女性が生き生きと生きることが大切です。それを実現するには、健全な母性を育み、フォローしていく社会作りが必要なのです。

女性がひとりの人間として生き生きと生きる――、そのために、天職・適職と思える仕事をもつことを、私たちは提唱します。「仕事」とは、単に経済的なことを意味するのではなく、社会的役割を持つ、果たすという広義の意味においてです。ボランティア活動も主婦も「仕事」なのです。そして、女性たちが社会的役割=「仕事」を果たしながら、子育てを行うためには、母性を社会が共有することが不可欠です。男も女も、自分の子どもを持つ人も、持たない人も、適材適所、「仕事」をやりつつ社会的な子育てに関与していく、それが、母と子の生きやすい社会であり、このような社会であってはじめて命あるすべてのものの共生が実現されるのです。

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